Ployer momo9でTalkBackを使う

またまたお久しぶりです。

いわゆる中華タブレットのPloyer momo9というのを先日購入しました。Androidアクセシビリティと、Androidそのものについて知りたかったので、Android 4.0搭載でできるだけ安くいろいろ試せるものをと思って調べていると、http://androidgirls.blog.fc2.com/?tag=momo9;title=こちらアンドロイド少女隊 MOMO9というサイトを初めとして日本でも情報が多いようなので購入に踏み切りました。
\7800で、購入後三日だけ保証という後から考えると怪しいお店です。裏面にPLOYERなどのロゴがないことから、どうやらメーカー純正品ですらないようです。

しゃべらせるまで一筋縄ではいかなかったので、その記録をメモ代わりにここに書きます。結論はカスタムファームを利用したという点につきます。

TalkBackが起動するまでとCWMによるファーム書き換え操作はしゃべらないのでうちの奥さんに手伝ってもらいました。iOSユーザですがさっさと慣れてくれたので、適応力あるなあと関心してしまいました。

momo9純正ファーム: NG

さて、自宅無線LANにつないで早速設定の「ユーザ補助」からTalkBackをインストールします。ところが、Google TTS EngineやTalkBackそのものがクラッシュしてどうにも使えません。
なんとこのmomo9の「言語と入力」設定には「テキスト読み上げの出力」という項目が存在しないのです。Android 4.0にはあるはずなのですが、どうも削られているらしい。「momo9 TTS」でググると同様のことで困っている人を見つけました。詰んだ・・・?

カスタムファーム

こうなったらダメ元ということで、カスタムファームに挑戦してみることにしました。試したのは以下三つです。

一つ目のQware Pro3 7はmomo9のファームウェアをベースにしたもののようで、オリジナルと同様「テキスト読み上げの出力」設定はありませんでした。
二つ目のFun Seriesですが、なぜかタッチパネルの操作ができなくなってしまい残念ながら使えませんでした。個体の問題なのか直前に入れたQwareとの関係なのか。。。再起動もできないので、PCにつないでAndroid SDKの adbでshellにログインし、「reboot -p」とやって電源を落としました。イソップ物語じゃないですが、これもmomo9ファームベースなのできっと操作できてもNGだったのではと思っています。
三つ目のCyanBook v0.4でようやく「テキスト読み上げの出力」設定にお目にかかることができました。

TalkBack等の設定

そこからはドキュメントトーカ for Androidデモ版のインストール、読み上げエンジンの選択、TalkBackの有効化、「タッチガイド」の有効化を行ってしゃべるようになりました。
最初のうちは指を画面に沿って滑らせているだけで画面のタップと誤認してしまい、「これが中華パッドの実力か。結局安物買いの…」とあきらめ欠けていましたが、一夜明けてみたら非常に当たり前に動くようになっていました。謎です。

Tipsなど

以下にはまりポイントや追加情報を列挙します。

ファーム書き換え関連
  • LiveSuiteを利用したファームウェア入れ替えの時、通常ならLiveSuite起動→imgファイル選択→特定の手順でデバイスをPCに接続、でファーム更新確認の画面がPCに表示されるはずです。しかし我が家はVMware Fusion上のWindows 7から行おうとしたため、この更新確認ダイアログがどうやっても出せませんでした。結局ノートPC(Windows XP)で試したらあっさりできてしまいました。
  • Clockwork Mod Recoveryを使ったファーム書き換えは、結局こちらに書かれているようにnovo7toolsによる再起動が必要でした。CWMのドキュメントには「Menuキーを押しながら電源キーを長押しするとリカバリーモードで起動」となっているのですが、この方法はこの個体では使えませんでした。
  • ファーム更新モードに入ってもPCが認識しなかったなどで通常にブートさせたい時、リセットボタンが不可欠です。細いものを準備しておくのがポイントです。
ドキュメントトーカ関連
  • ドキュメントトーカのデモ版は発話の差異にかなり頻繁に「これはデモバージョンです」と前置きします。Android端末を触り始めて間もない時で、かつタッチの五人が発生している状態だったのでほとんど使い物にならず、すぐに有償版にしてしまいました。もしAndroid端末を購入してお店で設定してもらうような時は、けちらず最初から有償版(\990)を入れてしまうのがいいでしょう。
  • ドキュメントトーカIMEのキーボードのキーラベルを読ませるためには、ユーザ補助で「パスワードの文字を読み上げ」をオンにする必要があります。よく見るとドキュメントトーカIMEのページにもちゃんと書いてあります。Shimejiなど他の日本語キーボードでも同様の状況なのでTalkBackかどこかにバグがあるのだと思います。
CyanBookについて
  • オリジナルのmomo9のファームウェアもそうですが、SuperUserなどのアプリが入っていていわゆるroot化済みとなっているようです。
  • このファームウェアはホーム画面がApex Launcherというものになっています。ここからアプリを起動するには、右上の「アプリ」というボタンをタップして一覧を出すことで行います。Android標準のホーム画面を体験してみたいのですが、それ単体で入手できるものなのかわかっていません。
アプリについて
  • Terminal Emulator: CyanBookに最初から入っています。残念ながらTalkBackでは読めませんでした。
  • Skype: 着信を受けるボタンがTalkBackで認識できません。自分から発信はできます。残念です。
ハードウェアキーボード
  • momo9はUSBホストを持っているので、手持ちのUSBキーボードが使えました。方向キーで画面上のアイテム間を確実に移動したり、文字キーで入力したりと便利に使えました。難点は方向キーによる移動では移動できない箇所があることです。