BloglinesとWeb=山登りのアナロジー

昨日、Bloglinesに登録して使ってみた。RSSフィードをまとめて閲覧できるだけでなく、知らないフィードをおすすめしてくれたり、フィードをキーワード検索で探して登録できたり、なかなかおもしろい。検索キーワードに英語しか使えないらしいなど気になることもあるが。viライクなキーで記事を読み進められるなど、ユーザビリティにも配慮されている。
しかし残念ながら、このページもスクリーンリーダーで扱いやすいものとはいえなかった。そのため、使い始めるために構造把握に時間がかかってしまった。
一番ほしいと思ったのは見出し要素である。確かにページには「これが見出しだ」といえるものがいつもある訳ではないのだが、一般にスクリーンリーダーが見出し要素を手がかりにした移動の機能を持っていることを考えると、もう少し広い意味で使われてもいいように思う。del.icio.usのブックマーク一覧では、ブックマークタイトルだけが見出し要素になっているため、JAWSだと「h」キーを押すことでタイトルだけを拾って行くことができる。
私はよく、視覚障害者のWeb閲覧には「見ているポイント」があり、そのポイントが移動した道のりにあるものしか認識してないのだという説明をすることがある。
音声で読む時のWebページは巻物だという説明をする人もいる。2時限的広がりや左右の関係を無視して、一本のシーケンシャルな道になっているという特徴を表したものである。
今朝、山登りにもたとえられるのかな、と思った。連続的に読み進める時、音声にしても点字にしても、文字の量に比例して時間というコストを支払う。これは山などを上に上る時にエネルギーを使うのに似ている。また、Webページの構造を知っていれば、さらにその構造にうまく手をかけてよじ登れれば、ページから必要な内容を知ることが楽になる。どこに杭を打ってロープをかければいいかとかに類似している点があるのではないか。(過酷な山登りなんてしたことないので本当のところはわからないが。)
純国産スクリーンリーダーのWebブラウザサポートはとても貧弱である。こう書くとひどいように思えるが、実際そうなので仕方ない。たとえばページ内のアンカーへのリンクが設定されていてもその位置へポイントを移動できないなどブラウザとしての基本機能を押さえていない。また、見出しやリストといったHTMLの要素を探して長距離ジャンプすることもできない。険しい山を登るのに、ロープもなにもないのと同じである。
ほかにもこういうアナロジーってあるだろうか。