FOMAらくらくホンと漢字詳細読み

FOMAらくらくホンIIIを昨日購入した。基本的には中高齢層をターゲットとしたシリーズであるが、途中から合成音声による操作フィードバックやメール読み上げ機能がついたことで視覚障害者の間でも人気が高い。徐々に機能追加が行われてきたが、今回文字入力時に詳細読みによる識別機能が新たに追加された。
これまでらくらくホンを使ってメールを書く場合、私はほとんどをひらがなで書いていた。もちろん相手も私を知っている人なので、それで問題ないわけだが、やはり自分としてはちょっと寂しい。さらに、携帯からネット検索などしようとすると、ちゃんと漢字で入力できないと調べ物にならない。そこでこれまでは、どうしてもな場合は出したい漢字を含んでできるだけ同音異義語のない言葉を考え、それを入力してからいらない部分を消していた。たとえば、「昨日」は「きのう」でなく「さくじつ」で出せばいいしなど。
新しいFOMAらくらくホンIIIではこの努力が必要なくなった。PCでスクリーンリーダーを使っているのと同じように、日本語変換時に文字の識別ができる機能が追加されたのである。さらに、カーソルを移動した時やキー入力時に、選ばれている文字が音声で通知される。挿入・削除のために文頭から右カーソルキーを押しつつ文字数を数えたり、「1」キーにに割り当てられた記号の順序を忘れて「@」が書けなかったりすることもなくなった。
その他、毎日新聞ユニバーサロンの記事とかでも改良点については書かれているので、ここでは私が特に感じたうれしいところを書いておきたい。

  • 操作が初代FOMAらくらくホンに比べると軽くなった。まだムーバのF672iほど軽いわけではない。
  • 電話帳キーが検索方法選択でなくいきなりアドレス一覧を呼び出すなど、細かいところでキー操作回数が減るように工夫されている。
  • 読み上げ音声がなかなか聞きやすくなった。韻律がより拡張されたが、思ったほど嫌らしくない。女性音も実用できるレベルになったと思う。
  • 着歌、赤外線通信、Mini SDカードなどFOMAに標準となっている機能のうちできるところはがんばって入れたようである。

次に搭載されるべきなのはGPSだとかお財布携帯だとか言われるが、これらはすべてiアプリベースで実現されている機能である。FOMAらくらくホンはまだJavaお実行できない。また、Javaアプリの表示する情報を音声でも提示するのはこれまで作り込みで実現していたものとは違った苦労を伴うはずである。そもそもJ2MEのCLDCにJava Accessibilityなんて入ってないだろうし。ということで、これらについて個人的には、希望したいがきっと難しいんだろうなと思っている。